Qアノンと中国が同列の陰謀論!? 手法を覚えてプロパガンダを読み解く

Qアノンと中国が同列の陰謀論!? 手法を覚えてプロパガンダを読み解く

最近のメディアはQアノンのような噂話と中国の謀略を推測する声をいっしょくたに「陰謀論!」と呼ぶことにしているようです。

しかし一般的に「陰謀論」と呼ばれる話と、現実国家の行いを読む防衛思考は明白に異なります。

このように次元の異なる空想話をわざと同列に語り、現実の疑惑を封じてしまおうとする主張は政治プロパガンダの一種。「陰謀論と呼ぶ陰謀(カモフラージュ)」と言えます。

この記事では、陰謀論と現実防衛思考の違い、プロパガンダの意味と基本手法をご紹介します。

現代にはこのような手法が存在することを知って、今まさにメディアが実行しているプロパガンダから身を守ってください。

〔タイトル・導入文変更〕

 

プロパガンダを行うメディアの具体例

ここのところ書いてきた通り、現在日米の主要メディアは米国大統領選挙におけるバイデン氏の選挙不正疑惑を、きっぱり「陰謀論」と断じて嘲笑しています。

メディアの例

例1

米国大統領選挙、明らかなデータの不自然さを目撃して指摘する人々に「ネトウヨ」「陰謀論を信じる狂人」とレッテル貼りして言論を封殺する。最近のメディアの典型的な論調。:

「バイデンは中国の手先?」民主主義崩壊を目論む者たちと、善悪反転の手法

例2

これも酷い。「新型コロナウイルスは中国政府が武器としてつくり出した可能性」という、いたって現実的な国家の謀略に関する推論と、宇宙人などのSF陰謀論とをごちゃ混ぜにして語っている。「我が中国様の犯罪を論じる陰謀論者は、性格に欠陥がある精神障碍者!」という差別的レッテル貼りまでしている。:

『研究で判明「陰謀論を信じる人」に共通する性格|米国人の3割はコロナは作られたと信じている』

中国への推論だけを「陰謀論」と定義するメディア

このようなメディアの報道を眺めていると、どうやら人間が行う推論全てを「陰謀論」だと定義して馬鹿にしているように見えます。

……いや、失敬。そうではなくて、「中国の犯罪」という話だけが「精神障碍者のデマ!」ということになるのか。

実際、今の日本メディアが行っていること

彼等は他の国々については普通に謀略の可能性を論じます。また日本政府や日本の首相、トランプ大統領など中国から見て敵とみなされた相手に対しては、嘘の物語を作ってまで執拗に誹謗中傷します。

それなのにいったい何故、「我が中国様の犯罪」という話になると急に「全部デマデマデマ!」と壊れたロボットのように叫び続けるのでしょうか? 不思議ですね。五毛党(中国共産党が雇ったアルバイト工作員)そっくりです。

彼等の根拠なき幼稚な断言のほうが妄想的であり、非論理的かつ、客観性ゼロの陰謀と思えます。

自分たちはどれほど非現実的な嘘で他人を誹謗中傷しても良いが、自分たち(中国とその傘下にいる者たち)に対しては一切の推測を禁じる。ただ現実に基づいて推測しただけで「精神障碍者」扱いですか。

「俺は他人に叛くが、他人が俺に叛くことは許さない by 中共の崇拝する神、曹操」というわけですね。

なるほど、さすが独裁国家のしもべ。自己中心的で気持ちが悪いご都合主義です。このようなメディア記者のほうが圧倒でパーソナリティ障碍、サイコパスの可能性が高いと思われます。

特に私が失笑してしまうのは、これらのメディア記者たちが「陰謀論」と「防衛のための論理的推論」の区別がついていないらしいことです。

彼等は「陰謀論」の意味が分かっていないのではないでしょうか?

傍論 何故、日本メディアは中国プロパガンダに協力するのか?

このようにメディアが誰かの利益を一方的に叫んでいることが分かれば、誰が依頼したプロパガンダなのか読み取ることができるでしょう。

何の情報もなく言動だけでも充分に読み取れるのですが、以下のような情報があればさらに推測が強固になります。

 

超限戦をご存知でしょうか?

中国の戦略思想の一つで、相手国に対するメディア戦略も世論操作も、全て形を変えた戦争 安倍政権がイマイチなのではなく、野党とマスメディアによる妨害を受けて伝わらないのです

トンデモ話に聞こえますか? でも一言だけ‥

我々は既に敵の侵攻を受けて居ます!!

kobanohu@kobanohu2さん

ツイート主さん情報感謝!

 

「陰謀論」と、「防衛のための推論」は全く違う

まずは言葉のお勉強からしましょう。

今の日米主要メディアは、言葉の意味を全く知らないで使う無知な人々が記者を勤めているようです。ああはなりたくないものです。

「陰謀論」とは何か?

陰謀論とは俗語ですが、一般に「世の悪事の全てが一集団や一個人によって計画され実行された結果だ、とする単純化物語のこと」として使われています。

まずベースのところで犯人が想像上のものか、存在があいまいな相手である、ということに陰謀論の最大の特徴があります。

たとえば宇宙人や存在しない団体、悪魔や霊的存在などが世界を操る首謀者だったりします。

どうして陰謀論の首謀者は常に架空の存在なのか?

思うに――荒唐無稽な創り話をするときに、現実存在よりも架空な者を対象としたほうがやりやすいためでしょう。何故なら首謀者は「裏側から物事を操る」という設定になっているので、現実存在として表に姿を現すようでは困るからです。

また、架空の存在が相手ならばどれほど多大な罪を負わせても抗議されることがないので安全でもあります。

そのような決して反論してこない架空存在を相手に、現実を無視した推論を無理やり行って「全てその者のせい」と罪を負わせる。

陰謀論は、同一団体が利益と不利益を同時に受け取ることになる矛盾(論理破綻)をよく起こしていますが、上記の通り当事者がいないので本気で否定されることはありません。だから誰もが「陰謀論」を怪しいとは思っているけれども、曖昧なまま世の中に噂として残り続けるのです。

(逆に言えば、現実に名誉を落とされる当事者がいて、その者が必死で否定しているなら噂は真実であるか敵対者による謀略であるかのどちらかです)

以下は陰謀論の具体例です。

フリーメーソン・イルミナティ陰謀論

有名どころでは、フリーメーソンとイルミナティの陰謀論。世界中の全ての悪事を、フリーメーソン(メイソン)などの秘密結社で説明しようとする無理な話です。

フリーメーソンという団体は確かに存在していますし、名誉を落とされる個人も存在しています。秘密結社を裏で操っているとされたユダヤ民族は特に被害が大きいでしょう。もともとはユダヤ教徒を誹謗中傷するためにキリスト教徒たちが捏造した話だという説もあり、その意味では「現実謀略」に近い噂話なのかもしれません。

ただ実行部隊とされるイルミナティは今実在していませんので、曖昧な物語となっています。またユダヤ人の殺戮をユダヤ人自身が計画するなど、利益・不利益の矛盾が生じています。

今回の新型コロナウイルスでも、アングロサクソン人種による東アジア民族の浄化・人口削減計画である… という話が出回っていましたね。でも、ふたを開けてみれば最も大量の死者を出したのは欧米など白人国家でした。新型コロナウイルスはアングロサクソンが造った生物兵器なのだと言うなら、何故、人口削減される対象が自分たちだったのでしょうか? 謎しか湧きませんね。

関連記事:

【アングロサクソンミッション】新型コロナウイルスは人口削減目的? 陰謀論の眺め方

漢民族ガー、中華思想ガー陰謀論

東アジアで流行している「漢民族ガー」「中華思想ガー」という民族ヘイトも、失笑する陰謀論の一種と言えるでしょう。

この陰謀論を信じる人たちは、「古代から世界中の全ての悪事は漢民族が中華思想によって起こしてきたのだ」と本気で信じています。仏教も漢民族が中華思想に基づいて発明したもの(インド発祥と知らないらしい。笑)で、周辺民族を支配するための残虐なシステムなのだそうです。仏教徒が民族虐殺したケースなど最近のものしか知りませんが…。

どうやら彼等の団体では虐殺を行ったチンギス・ハーンは漢民族ということになっているようだし、大日本帝国軍も、ナチスのヒトラーも中華思想によって世界征服を志したのだと信じられているようです。

彼等信者は共産主義などは聞いたこともないかよく理解できない(あるいは自分自身が共産主義者である)ので、毛沢東や習近平はマルクス主義ではなく「中華思想」によって残虐な共産独裁を行っているのだと主張しています。もはや意味不明。

根本的なことを言えば、「漢民族」も「中華思想」も近現代人による定義。古代から存在したわけではありません。(漢という国の住民は確かにかつて存在しましたが)

ましてチンギスハーンはモンゴル人であって漢民族ではないし、毛沢東や習近平が信奉してきたのも中華思想ではなく「マルクス主義」です。

Qアノン陰謀論

もう一つ、最近流行しているものに「Qアノン」という匿名団体が唱えた陰謀論があります。

アメリカ合衆国は「ディープステート」と呼ばれる悪魔崇拝の政府に支配されており、バイデンはその政府の操り人形、または首謀者。今回の不正選挙もディープステートによる操作である。トランプ大統領は彼等、悪魔崇拝の徒からアメリカを救ってくれる救世主なのだ… 云々という話です。

ユダヤ陰謀論からの派生でしょうか? 詳しくは分かりませんが、悪魔がアメリカを操っているなどスピリチュアルの要素を持つようです。
トカゲ云々というのはたぶん「レプティリアン」のことですかね。確か、トカゲ型の宇宙人が人類に紛れているとか、そんなSF話。

どこの国でも裏で実験を握る怪しい人々は実在しているし、人身売買の組織も実在します。だから「ディープステート」という考え方はあながち嘘とも言い切れないのですが、宇宙人などファンタジーな部分は現実として受け止める必要はないでしょう。ただきっと、これから起こることの「喩え」としては正しくなる物語なのでしょうが。

現実の国家戦略を奇怪な「陰謀論」のレッテルでカモフラージュ!

欧米メディアは、トランプ大統領の支持者たちが全員この「Qアノン」信者の狂人だと断じて、「まともな人は陰謀論を信じない。そんな陰謀論を信じてトランプを支持するのは恥ずかしいこと」というイメージをつくろうと必死です。

日本のメディアでも、アメリカのトランプ大統領支持者に言及するときは必ず「頭のおかしいQアノン信者」という紹介をしたうえで報道します。

本来、日本のトランプ支持者にも「Qアノン狂信者」のレッテルを貼る予定だったのでしょう。
しかし現実全くそうではないし、そもそも日本でQアノンの知名度自体が低いので効果が低いと考えたのか、Qアノン使用はやめたらしい。
その代わり、ネガティブなイメージを持たれている「ネトウヨによる陰謀論」ということにしたようです。

そうして前記事で取り上げたような日本メディアは、
「トランプの支持者は狂ったネトウヨだけ」
というイメージづくりの報道を繰り返しています。

さらにあろうことか、「中国共産党の謀略ではないか?」と推理している人たちの話を「Qアノン」と同等の陰謀論としてしまった。

荒唐無稽な陰謀論のイメージを植え付けることで、現実謀略を覆い隠す。これはカモフラージュの手法です。

「陰謀論」とは呼べない、現実国家に対する限定的な推論

現実に存在する国家である中華人民共和国が行ったであろう謀略を推測することは、いたって正当な防衛戦略思考と言えます。

相手は架空の存在ではありませんし、推測されている罪も「新型コロナウイルスをばらまいた」「バイデンの選挙不正を支援した」など、具体的・現実的(ファンタジーではなく現実次元で実行可能)・限定的です。

このような限定された推測を、「陰謀論」と呼ぶのは言葉の使い方として相応しくありません

現実国家への疑惑をファンタジックな「陰謀論」と同列に並べるのも、あまりにも不自然過ぎます。

現実の“疑い”という推測に対して、何の根拠も示さずに「デマデマデマ!」と一方的に断定するのは、そのほうが空想的な妄言であり陰謀論信者的です。

もしも現実にある国の謀略を推測することが「陰謀論」として封じられるなら、どこの国でも防衛戦略は立てられなくなります。
(もちろん親中の左翼メディアは防衛封じを狙って「陰謀論」のレッテル貼りを行っているのですが…)

戦略思考の基礎:IF文が書けない者に、戦略思考は不可能

基礎的なお話をしておきます。

戦略においてまず最初に必要となるのは「IF思考」です。
つまりプログラムで言うところの“IF文”をどれだけ書けるか。

想像力を最大限にはたらかせ、「もしも~だったら」という可能性を予測して列挙する。
これが全ての戦略のスタートとなるわけです。

この際たくさんの“IF文”を書ける者のほうが、戦略家としての才能ありということになるでしょう。戦略には穴(想定外)ができるだけ少ないほうが望ましいからです。当たり前のことですが。

もしかしたら戦略家には少々疑い深くて想像力に長ける者のほうが向いているのかもしれません。
どれほど荒唐無稽に思える“IF”であろうとも、現実の論理的筋道に沿っているなら拾い上げて検討する
その力が無ければ大敗を喫して、全軍や国家を滅亡に追いやる確率が高くなります。

何でも「デマ、デマ」と呼んで可能性を排除する者は、最も無能な指揮官となるでしょう。

外国との交戦・交流において、「デマ」などと呼んで始めから排除すべき情報など何もありません。

ただし全ての情報が正しいわけではないから鵜呑みにしてはならないのは当然です。戦時情報に踊らされないようにするためには、不確実なファクトチェック依存よりも、行動原則こそ大切。

また情報の真実性をはかるためには論理思考で“文脈”を読みます。

一部情報に囚われず、全体の出来事を読んで“文脈”が通るかどうか。矛盾は無いか。
もしも矛盾が無く一本の筋道が見えるなら、その情報は細部はともかく核心のところで真実である可能性が高くなります。

この戦略基礎に立って考えれば……

このような国家戦略の基礎的態度で分析すれば、「新型コロナウイルスは中共が故意・計画的に世界へばらまいた」「バイデンの選挙不正は中共が支援した」等という疑惑は決して陰謀論などではなく、非常に現実的な推論ということになります。

裁判で審理されない限り事実として犯罪が行われたのかは分かりません。ですが、これをある国家による謀略と見たときの“文脈”は、全ての出来事が一本の筋道に沿っており論理に適っています。幼稚園児の犯行のように分かりやすいですね。

したがって、私は個人的に「疑惑は事実である」と考えています。あくまでも現時点での情報を総合で眺めたときの判断です。

さらに、中共が買収したファクトチェック会社やメディア、ネット工作員が総出で「中国の犯罪だなんてデマデマデマ!」「狂人の陰謀論!!」などと叫んだために全てのピースが揃ったと言えます。

これは共産国家として非常に典型的なプロパガンダ手法(バンドワゴン。下記参照)です。

疑いが確定しないうちから
「我々はやってない、やってない、やってない! そんなのデマ!!」
と大騒ぎしまくれば、自分が犯人ですと名乗り出るようなものです。
愚かな犯罪者が、焦って分かりやすいプロパガンダを行ったのでかえって疑いが事実だと皆に確信させてしまった状況です。

【参考】新型コロナ=生物兵器説に立って目的を考察した記事。この読みですら甘かった。狙いがまさかアメリカ大統領選挙支配→転覆、世界支配だとは思わず。まさか中共がそこまで大胆で馬鹿だとは思わなかったです。

新型ウイルスがもし「生物兵器」だったら、目的は何? 習近平の思惑を探る

 

「プロパガンダ」、典型手法を覚えておこう

解説。プロパガンダとは?

今行われているような、ある団体に有利となるための主張や思想に誘導する宣伝を「プロパガンダ(propaganda)」と呼びます。多くは権力者がメディアを買収して行う政治工作です。

プロパガンダとは元々キリスト教の宣教のために用いられた手法※。一神教が、これから支配すると決めた地域の住民を洗脳するために行った宣伝技術なので、非論理的かつ一方的で強引なわけです。繰り返し行われる宣伝によって多くの人はマインドコントロールされ改宗しますが、騙されなかった人に対しては拷問や見せしめ処刑を行い、恐怖によって自分たちの思想・宗教へ無理やり従わせようとします。

※広義でプロパガンダと言えるデマゴーグなどの技法は古代から在った。ただし民衆洗脳のための宣伝を「プロパガンダ(種まき)」と呼んで最初に用いた人々はキリスト宣教師たちであったよう。

 

そんな一神教の精神を受け継いだファシズム(広義。“独裁主義”)政権は、必ずこのプロパガンダ手法を用います。

最も有名なのはヒトラーが率いたナチス・ドイツです。ヒトラーは『我が闘争』のなかでプロパガンダの重要性を説き、次のように述べています。

「国民大衆は小さな嘘より大きな嘘の犠牲になりやすい。とりわけそれが何度も繰り返されたならば」

=嘘も百回繰り返されれば真実となる

 

要約文参考(別サイト):偉人が残した言葉

 

ヒトラーが言うには、プロパガンダは客観性や論理性などがあってはダメで、感情に訴えかける「大きな嘘」を何度も大声で繰り返さなければならないのだそうです。

人権や客観的真実は無視するどころか、積極的に破壊して支配する。民を「奴隷」としか考えない独裁者ならではの考え方ですね。
人権無視、客観性と真実を破壊。道義に反する行い。

しかしヒトラーのプロパガンダ技術は現代マスメディアに受け継がれ、アメリカなど自由主義国家でも企業や政権の宣伝として当たり前に用いられるようになりました。現代でマスメディアや広告の仕事をする人は、必ずヒトラーのプロパガンダを学んでいると言われています。

もちろん全てのプロパガンダが悪というわけではありません。企業などの商品宣伝は決して悪いものではないでしょう。あえて宣伝に乗ってみて、もともと自分が欲しかった物を買うくらいなら無害です。ただし、何かの権力の臭いがしたら要注意です。

以下に現代で使われる政治プロパガンダ手法を引用しておきます。

こんなメディア等の言説に出会ったら、「ああ。プロパガンダなんだな」と思ってください。

特にバンドワゴン(“こっちの話のほうが世間の主流だよ”と印象づけるために大手メディアや工作員を使って圧倒的大声で叫ぶこと。今のメディアの感じ)」が始まったら末期症状。充分に警戒したほうがいいでしょう。

1.ネーム・コーリング – レッテル貼り。攻撃対象をネガティブなイメージと結びつける(恐怖に訴える論証)。
2.カードスタッキング – 自らの主張に都合のいい事柄を強調し、都合の悪い事柄を隠蔽、または捏造だと強調する。
3.バンドワゴン – その事柄が世の中の趨勢であるように宣伝する。人間は本能的に集団から疎外されることを恐れる性質があり、自らの主張が世の中の趨勢であると錯覚させることで引きつけることが出来る。(衆人に訴える論証)
4.証言利用 – 「信憑性がある」とされる人に語らせることで、自らの主張に説得性を高めようとする(権威に訴える論証)。
5.平凡化 – その考えのメリットを、民衆のメリットと結びつける。
6.転移 – 何かの威信や非難を別のものに持ち込む。たとえば愛国心を表彰する感情的な転移として国旗を掲げる。
7.華麗な言葉による普遍化 – 対象となるものを、普遍的や道徳的と考えられている言葉と結びつける。

Weblio(原典Wikipedia2020/09/04 23:50 UTC 版)より

プロパガンダに詳しいサイト:印象操作・情報操作・プロパガンダの違い|政治宣伝の7つの法則

(ただし何でもプロパガンダと定義すると日常会話すらできなくなりますので思い込み過ぎには注意。悪質な欺瞞と、真摯に説得するための論述は区別する必要があります)

中国共産党のプロパガンダは、旧ソ連仕込み

ヒトラーの指針が有名なためにプロパガンダはナチスドイツの専売特許と思われがちですが、実はプロパガンダの正統な継承者は共産/社会主義国です。

何故ならマルクス・レーニン主義=共産・社会主義(以下、マルクス主義と呼びます)はキリスト一神教を転化させた近代西洋哲学の流れに入る思想だからです。

「嘘も百回繰り返されれば真実となる」
とは本来、キリスト教をベースとした近代西洋哲学の考え方

“キリスト教ベース”とは途中経過を略した飛躍表現なのですが、詳細はややこしいからまた別記事で書きます。

ともかく宗教が源なので、マルクス主義は宗教に近い側面を持つのだとここでは理解してください。

このためマルクス主義者たちは宗教的な強い信仰心をもって、客観事実や公平な論述を一切無視した嘘を堂々と主張できるわけです。

なお一神教の宗教なのですから神(権力者)が絶対です。
「羊」と呼ばれる民は奴隷でしかなく、思考することも語ることも許されません。マルクス主義の信者や民は当然に言論を奪われます。
声を上げる者を逮捕・処刑するなどの弾圧、情報を奪ってしまう情報統制は、マルクス主義における正義として徹底的に行われます。

また彼等は、思考を持たない「羊」を恐怖によって威圧し、コントロールすることが必要と考えます。だから恐怖支配は当たり前に実行されます。

……等々

このようなマルクス主義に基づく言論弾圧と恐怖支配を組み合わせたブラック・プロパガンダは、旧ソ連が大いに発展させました。

ソ連が滅んだ今、このマルクス主義に基づくプロパガンダ技術を継承者として実行しているのが、中国共産党です。

古代中国と現代中共は似て非なるもの

最後に、中国流戦略の今昔についてお話。

現代の中国共産党は「超限戦」という考えに基づき、目的のためなら手段を問わずの謀略を行っています。
これも陰謀論でも何でもなく現実の話。しかも中共自身が堂々と公表している戦略技法です。

その「超限戦」がどこか古典『史記』に見られる謀略手法に似ているため、
「やはり中共は、中国人らしい」
「古代から漢民族はずるくて残虐だった。漢民族ガー」
とまた民族ヘイトが始まるのですが、そのように短絡的に考えると読み誤ります。

確かに現代中国のトップには古典に通じる人も多く、『史記』などを読んで模倣している面が多いよう。しかし私には今昔の違いが明白に感じられます。マルクス主義に侵された国・人は、本質がどこまでもマルクス主義であって変えることはできないようです。

この古代と現代との比較は、後日また記事として書きたいと思います。

20/11/28 書きました

超限戦と古代中国戦法との違いを解説した記事、書きました。

超限戦は『孫子』の劣化版、生兵法【古典で読み解く現代中国】

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