毛沢東と『三国志』、曹操崇拝について。蜀を「悪」と定め貶めた中国共産党
このブログで何度も書いてきた通り、日本では現在、中華ジャンルの歴史書き替えと日本人洗脳が進められています。
今回偶然にもこの『三国志』ジャンルにおける歴史捏造の背景について大変良い解説を見つけました。
貴重な証言として引用させていただきます。
※【日本における三国志ジャンルの歴史捏造犯罪、時系列まとめ】は省略しました。こちらの記事などご参照ください。
『三国志』の曹操と毛沢東の関係について教えてください! 良回答
知恵袋でたまたま見つけた質問と回答です。
日本で中華ジャンルの危機に気付いて叫んでいるのは、残念ながら筆者くらい。他の日本人でご存知の人は皆無なのでは…? と疑ってきましたが、やはりご存知の方はいたようです。この引用で、私の話が「妄想」ではないことを分かっていただけるのでは。
質問:
『三国志』の曹操と毛沢東の関係(文化大革命期における)について詳しく取り扱った書籍をご存じないですか?もしくは『三国志』と日中両国人との関係でもいいです!よろしくお願いします!
毛沢東は、文革の時、それまでの曹操=悪党というイメージを覆し、曹操を高く評価することで文革に利用したと、聞いたのですが、その事についてもっと詳しく知りたいと思います。また『三国志』が、現代の日中両国人に与えている影響や、受容の変遷などについても詳しく解説してある書籍はないでしょうか?hak********さんの質問 2008/12/18 13:49
ベストアンサー:
毛沢東は、
批林批孔運動として、1973年8月から1976年まで、
林彪と孔子及び儒教を否定し、罵倒する運動を繰り広げました。
中国の思想のうち、
法家を善とし儒家を悪とし、孔子は極悪非道の人間とされ、
その教えは封建的とされ、
林彪はそれを復活しようとした人間であるとする考えです。
こうした儒法闘争と呼ばれる歴史観に基づいて中国の歴史人物の再評価も行われ、
善人と悪人を分けました。【善人】
少正卯、呉起、商鞅、韓非、荀況、李斯、秦の始皇帝、漢の高祖、漢の文帝、
漢の景帝、曹操、諸葛亮、武則天、王安石、李贄(李卓吾)、毛沢東ら。
当ブログ筆者注
【悪人】
孔子、孟子、司馬光、朱熹ら。特に、
「自分が他人をだますことがあっても、
他人が自分をだますことは許さない(そうなる前にその人を倒す)。」
という言葉を気に入っていたように、
毛沢東は曹操に対して強い思い入れをもっていたようです。毛の詩の才能は名高く、
本人も、「沁園春・雪」という詞の中で
歴代の皇帝の中でも自分ほど文才のある者はいないと述べたように
絶大な自信を持っていましたが、
その毛でさえ、曹操の詩だけは自分に匹敵すると思っていたそうです。文化大革命期には、「海瑞免官」や「水滸伝」論争など、
歴史上の人物や小説の文芸論に
政治的メッセージを込めるという知的(陰湿?)な政争が流行しますが、その中には
「曹操の名誉回復」
(関連サイト探しましたが、見つかりませんでした。)
という論文もありました。おそらく「戦場の詩人」という戦略家と芸術家という両面を兼ね備えた美学を
自らと重ね合わせていたのではといわれています。郭沫若(かくまつじゃく )[1892~1978]が、
論文「替曹操翻案」を発表しており、
これは当時悪人扱いだった曹操の評価を改める大議論のキッカケとなりました。
ちなみにその際に発表された論文の数々は
郭沫若のものを含めて『曹操論集』という書物に編集されています。↓「替曹操翻案」です。参考まで。
http://honyaku.yahoofs.jp/url_result?ctw_=sT,eCR-CJ,bT,hT,uaHR0cDovL3d3dy5zYW5ndW9jbi5jb20vc2dfYXJ0aWNsZS9saXN0LmFzcD91bmlkPTEzMDE=,qlang=ja|for=0|sp=-5|fs=100%|fb=0|fi=0|fc=FF0000|db=T|eid=CR-EJ,※当ブログ筆者注 2021年現在、翻訳ページはリンク切れ。日本語で参考になる論文は『『曹操論集』:曹操論争よりみた中国「中世」史の理論 』。
魯迅[1881~1936]も曹操を積極的に評価する旨の記述を残しています。
かえるさん 2008/12/18 20:19
回答で紹介された資料はこちらに一部引用して解説しました:
非常に的確で詳細な資料、大感謝!!
2008年の質問回答とのことですが、今まで知恵袋やネット検索でも見かけたことはなかったので、今回ここへ辿り着けたのは運命の導きと思います。
『曹操論集』の論文については私は知らず。(私は現地中国人の話と、かつて読んだ中国近代史の記憶の総合で語っている者。中国共産党側の文書という証拠を掴めなかったためありがたい)
これこそ現代、日本で行われている曹操崇拝の聖書と言えるでしょう。渡邉義浩や『蒼天航路』、日本の曹操信者工作員たちはこの聖書を台本としてコピーし、プロパガンダをばらまいている。
毛沢東が「善人」のなかに諸葛亮を入れていたのは意外なことでした。そのわりには文革を経た1980年代、諸葛亮を貶めるための論文が大量に書かれているので、やはり文革のどこかで諸葛亮は「儒家」「道家」として批判する方向へ転向したのだと思われます。
諸葛亮が文革で貶められたことを裏付ける事実:諸葛亮の子孫とされる人々が暮らしている諸葛村も、文革のときにかなりの弾圧を受けて破壊されたらしい。現地中国人によれば「その村は徹底破壊されて住民も処刑され滅んだかもしれない、今いる人たちは役者では?」とのこと。真相不明。
その後、1980年代後半~2000年代にかけて、儒教への弾圧が弱まるとともに諸葛亮の評価もまた上げられたわけですね。ただし、共産主義と同じように民衆を虐げて弾圧する悪い「法家」の「独裁者」ということで、史実の孔明のキャラクターを作り変えて(事実も捏造した。たとえば、孔明がミャンマーまで出征して奴隷をかき集めた…などという酷い嘘を)。
共産主義者の手により、共産主義者らしく捏造された「ニュータイプ(嘘)孔明」:
(以下略)
謝辞
二重思考で都合よく主義を変えながら生きているあの犯罪者たちの台本は複雑極まり、読み取るのは困難です。しかし、このたび「曹操崇拝」の聖書を見つけたのは僥倖でした。
ベストアンサーかえるさんへ、最後にもう一度心から感謝。
知恵袋にも時々こういう識者が降臨するから捨てがたいです。
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