「小学生でもわかる三国志」というヤバい動画【嘘八百】

「小学生でもわかる三国志」というヤバい動画【嘘八百】

〔12/26、追記。中田敦彦の動画検証

「小学生でもわかる」シリーズで高い再生回数を獲得している動画に、大変悪質なプロパガンダが含まれていることが分かりました。

コメント欄にて閲覧する人へ注意をうながそうとしたのですが、やはりこの動画主は『はじめての三国志』運営と同じ思想の持ち主らしく、誤りを指摘する都合の悪いコメントは全て非表示とする方針のようです。なかなかの露骨な言論弾圧ですね。

やむを得ずここで注意喚起しておきます。

なお、アクセスと同時に広告代が計上され彼らの活動費用に充てられてしまうため、リンクは致しません。引用元著作権表示は画像にて行うこととします。

関連記事:

「はじめての三国志」が被害者? パクられたはずが加害者に!身を守る術を伝授

 

「小学生でもわかる」動画で小学生を洗脳

ぴよぴーよ速報(ぱよぱーよ速報)とは「う×こで説明シリーズ」など、大ヒットした他人の著作物のコンセプト・パクりで人気を博している※YouTubeチャンネルです。

※チャンネル登録者数や再生回数はお仲間同士で底上げされたものかもしれず、本当に人気があるかどうかは分かりません。それが可能なほどお仲間の多い界隈の方と思われます。

ソヴィエトの歴史、中華人民共和国の歴史などの解説動画では、政府が民衆虐殺した史実にも言及しているので始め好ましいなと思って眺めていました。

しかし、『小学生でもわかる共産主義』という動画で最後さらっとマルクスを称賛している辺りで「ん?」と引っかかりを覚えました。

『小学生でもわかる文化大革命』では、毛沢東だけが特別に頭のおかしい独裁者だったという前提で話が進められ、しまいに「中国は立派な指導者のおかげでお金持ちの素晴らしい大国になり、国民は幸福に暮らしています(嘘)」と賛美する始末。つまり共産主義は素晴らしい思想だが、共産国で虐殺が起きたのは全てたまたま発生した頭のおかしい独裁者のせいだったと言いたい

【参考】共産国・共産主義者たちの虐殺。彼らはこの全てを「たまたま」と呼ぶ:

共産主義者は世界中で何をしてきたのか?【共産主義虐殺リスト】

まあ、推して知るべしというもので、ぴよぴーよ速報氏は共産社会主義思想を持つ方のようです。

一見ソヴィエトや中国共産党を批判している反共にも見えるので紛らわしいですね。内ゲバ意識でしょうか。

もちろん他国の共産党を批判して、反共に見せかけるのも彼らの常套手段。このように外見上では反共・保守・中立を装って信者を作ったあと、徐々に共産思想へ誘導する発言をして洗脳していく手法が横行していますので注意してください。

例:

倉山満『嘘だらけの日中近現代史』が本当に「嘘だらけ」な理由。彼らは何者なのか

 

「小学生でもわかる三国志」のヤバ過ぎる歴史修正

このような属性のYouTuberなので、やはり『三国志』も彼らの主義に基づいた歴史修正をしていました。

しかもスターリンや毛沢東の動画では虐殺の事実を指摘しましたが、『三国志』については容赦のない堂々たる嘘で歴史修正をしている。恥三や渡邉義浩氏、倉山満氏と同じです。

きっと『三国志』ジャンルはチョロいとバカにされているのでしょう。中華史ファンは政治を知らないので気付かれることは絶対ない、と高をくくって無防備にプロパガンダを行っている。

具体的には、次のような歴史修正をしています。

ぱよぱよ速報 三国志プロパガンダ

以下、上動画URLからの引用です。

歴史描写が雑過ぎるのはたぶん「知らないから」

歴史背景、経緯についてはとても雑です。分かりやすくまとめた…と言っていますが、これは何も知らない故に省いてしまった人のまとめ方です。

黄巾乱まではまあまあ正しいのですが、その後が適当でぐちゃぐちゃ。

董卓征伐後、いくつも国が乱立し淘汰されていき…「我が曹操様」が統治する「魏」の国が勝ち残ったのだと思っているらしい(笑):

赤い界隈の方には“あるある”なのですが、この方はおそらく『三国志』をよく知らないと思います。

横山光輝の『三国志』など紹介していますが、たぶん一度も読んだことないでしょうね。読んだことがないからこそ紹介できたのでしょう。(筆者も通読したことないですが…。すみません。筆者は『正史』・史実派です)

このためぴよぴーよ速報氏は、『正史』はもちろんオーソドックスなフィクションの『三国志』も知らないと思います。

ただ、先輩から教えられた通りの『歴史修正後のウソ三国志』だけはざっくり知っているご様子。しかもその捏造史を史実だと心から信じてるみたいですね。

もしかしたら『蒼天航路』だけは読んだのではないかと思ったのですが、曹魏が赤壁戦の頃から存在したと信じている(笑)くらい無知なのでそれもなさそうです。

 

曹操を歴史修正で賛美し出す

この動画では案の定、曹操を「ぶっちぎりに優れた天才チート」と手放しに賛美しています。

ちなみに「チート」とは英語では「詐欺師」の意味なのですが、日本のゲームやラノベでは「無敵。ぶっちぎりに勝ち抜く無双キャラ」「まるで不正しているように見えるほどスゴイ奴」の意味として使われています。つまり賛辞です。

※チート:もともとは日本でも「詐欺」の意味だったのだが、ゲームのバグを狙った“裏技”で無敵キャラとなる状態を表した頃から意味が転じていき、ラノベ等にて「無双」の意味で使われるようになった。ニコニコ百科参照

チート曹操

この後さらに、仰天の歴史修正を堂々と言い放ちました。

“当時、他の胡散臭い奴らは略奪のような事を当たり前のようにしていましたが”

“我が曹操様は、丁寧に丁寧に国民に農業をさせてうまいこと国を治めていました”

チート曹操

丁寧に丁寧に国民に農業をさせてうまいこと国を治めていました”!!

よくまあこれだけ正反対の嘘を堂々とつけるものですねえ。大虐殺を繰り返した曹操のどこが「丁寧」なのでしょうか。それとも共産主義者は一般人を虐殺しまくることを「丁寧」と呼ぶのか? 

「天安門事件で死者ゼロ」と言い張る池上彰に匹敵しますよ。

池上彰氏の嘘のつき方は、左翼(共産社会主義者)の典型例

それから重ねて言うけど、赤壁前はまだぜんぜん「魏国」ではありませんからね。爆笑

凄いなあ。一切何も知らないジャンルの教養系動画などアップして恥ずかしくないのか?

曹操の行った大量虐殺(民衆虐殺、捕虜虐殺、その他もろもろの処刑粛清拷問)など都合の悪い史実はたぶんご存知なのだろうけど、「歴史修正」で脳からカットしてしまうのですよね。さすが「嘘を百回吐けば本当になる」と豪語するご都合主義思想の方です。

曹操崇拝、蜀貶めプロパガンダの目的

いつも書いていることですがこの記事だけ読んでいる方のためにご説明しておきます。

何故に彼らが曹操の歴史修正をしてまでモーレツに賛美するかというと、曹操はかつて毛沢東を、今は習近平のことを表す暗喩だからです。(また朝鮮人にとっての曹操は自分たちの先祖と思い込んでいる大英雄なのだそうです)

このため中国共産党の外交官と同じ態度で、堂々と歴史修正して曹操を賛美します。目的は当然ながら中国共産党の指導者に心酔させてあなた方を奴隷にするためです。人間は自分の愛した者と性質が同じ相手は、無条件に好きになる。だから虐殺などの史実も正当化して曹操崇拝している日本の自称・三国志マニアたちは、曹操の顔を挿げ替えられても気付かずに、秒速で毛沢東と習近平の崇拝者となります。

なお、この歴史人物を利用して奴隷を増やすプロパガンダを思いついたのは毛沢東です。毛沢東はある日、「曹操を正義の人として歴史を書き換え、蜀人物を悪玉として貶めろ」と命令しました。歴史学者たちは命令どおりにせっせと歴史を書き換えるための論文を書きました。中国共産党員と、日本の左翼は今でもこの命令に従い曹操崇拝・蜀貶め工作を続けています。

たとえば『蒼天航路』などはプロパガンダのために描かれたマンガ(日本のマンガ業界は中国共産党の道具です)。日本における『三国志展』も曹操崇拝のために開催されている、中国共産党の政策です。

この件について分かりやすいまとめ:

朝鮮系の場合:

なぜ孔明は貶められているのか?【回答】諸葛亮が“日本人に転生”したから

マンガ業界の実態:

日本コミックが中共の道具に…。出版社が新人へ思想教育していた驚きの事実

歴史修正のない、曹操の史実とは

ちなみに、こちら↓が曹操の実像です。

少年皇帝を脅して傀儡(かいらい。操り人形)とし、朝廷入りした曹操は大量粛清して漢の支配権を事実上乗っ取りました。あまりの狼藉に皇帝の近親者たちが外部へSOSを求めましたが、そのことが発覚すると皇后まで含めて片端から処刑しています。皇帝自身も、曹操の暗殺を指示したものの未然に発覚して関係者全員処刑(皇帝除く)。

当然、「曹操様は丁寧に丁寧に民を豊かにして良い統治をした」など真っ赤っ赤な嘘。現実には民衆虐殺の嵐でした。自分に歯向かったと思われる者は漏れなく凄惨な拷問を加え処刑したので、「恐怖統治」と呼ぶのが正解です。

あの時代に秘密警察レベルの監視で反対者を逮捕、処刑しまくったのだから確かに「その後の中華(共産中国のことです)にも取り入れられた恐怖政治を確立させた先駆者」とは言えるでしょう。

ちなみに、曹操が「農地改革して農民を豊かにした」と言われるのは毛沢東を投影した賛辞です。共産主義者たちがよく口にする言い回し。

実際の曹魏は共産中国と同じで、曹操自身が住む豪勢な宮殿を造るために金品が集められ民は苦しめられました。

史実の曹操:

曹操ってどんな人?〔後編〕 曹操による虐殺・拷問処刑リスト。全て史実です

 

劉備を「腰ぎんちゃく」呼ばわりは想定内

以降は面倒だし紹介する価値もないので略します。

劉備は「腰ぎんちゃく」と徹底的に貶めて嘲笑、諸葛亮については「チート」と言いながらこちらには「詐欺師」の意味を前面に出し、「こそこそと汚い策略で我が曹操様を追い詰めたバカども」と印象づけ。

…このあたりは想定内ですから怒りも沸きません。ただただ史実と正反対の歪んだ解釈に呆れるだけです。『はじめての三国志』と全く同じですから笑えますね。

徹頭徹尾、「我が曹操様こそ中華史ナンバーワンの大スターで大天才! 曹操マンセ~!!」と叫びたいだけの動画でした。

毛沢東を曹操になぞらえて称えるという回りくどい暗喩を使わずに、本能が求めるまま毛沢東語録でも掲げてフリフリしたらどうなのでしょうか?

 

ほんとうの三国志を知りたい方へ

初心者の方へ、どうかこのような動画を観て史実だと信じないようにご注意ください。

三国志ジャンルでは徹底的に言論弾圧が行われているために、YouTubeコメント欄や書籍のレビューでの指摘が削除され初心者の方へ真実が届かない現実があります。

たまたま当記事を見かけられた方は、どうかこの事実を拡散してください。

YouTubeやSNSでご紹介いただけますと幸いです。

初心者向けの記事

手前味噌ですが、オーソドックスな『三国志』のあらすじはこちらで簡単に説明していますので良かったら参考にしてください。

超簡単!さくっとわかる三国志あらすじ【現代日本人向け】

三国志ジャンルでは歴史捏造が横行しています。学者の肩書を持つ人の書籍でもほとんどが捏造史です。三国志について詳しいことを知りたくなったら、こちらを参考にして読書してください。

三国志って何? 基礎から学ぶ『三国志』おススメ5選

YouTube動画はお奨めできないが、中田氏はギリセーフ

文字が苦手だからYouTube動画で三国志を学びたい!というお友達もいるでしょう。そのようなお友達には下リンク、中田敦彦氏の動画をお奨めしてください。細部に誤りもあるので全て鵜呑みにしないよう注意は忘れずに。

基本的にYouTubeには「ぱよぱーよ速報」「恥めての三国志」などといった、史実を捻じ曲げた歴史修正チャンネルが溢れていますのでお奨めできません。

唯一オーソドックスでちゃんとしているかなと思ったのは、(驚くことに)中田敦彦氏の動画でした。

だからもし、どうしても動画で『三国志』を学びたいと言う人がいたら中田氏の動画をお奨めしています。これは最もオーソドックスな『三國演義(フィクション)』を分かりやすく詳細に紹介していますので、知識として役立つと思います。小芝居もあって面白い。

ただし中田氏はこの動画のなかで、渡邉義浩など孔子学院の関係者の本を紹介しているのでそこだけ注意。あの先生方は中国共産党のための歴史捏造を仕事としています、決して読んではいけません。マンガで『三国志』を学びたいのなら圧倒で横山光輝を読むべきでしょう。〔※1〕

またこの動画では曹操の都合の悪い事実、虐殺や拷問処刑などの件を避けてをカッコイイ天才として賛美しているところも気になりますね〔※2〕。面白く語るために仕方ないのでしょうが。

そんなわけで中田氏の動画も手放しに良いとは言えず、「ギリセーフ」程度なので全て鵜呑みにはしないでください。

なお、「漢王朝のイメージカラーは青」も誤りです。でもこういう日本ではオーソドックスな誤りを口にしてしまうところ、古典的な三国志で育った子なのだなと窺えてむしろ好印象ですね。

【正しい知識】「蒼天すでに死す」の意味とは? 蒼を漢王朝と訳すのは間違い

 

 

※1 渡邉氏らのマンガを紹介している箇所は、おそらく孔子学院からの依頼で宣伝したのだと思われる。中田氏がそれらの本を読んだか激しく疑問。何故なら動画の内容が、渡邉氏たち中共学者たちの考えとはかけ離れているので。「曹操を美化してください」とは依頼されているかもしれないが、依頼の真意を理解していないのでは? もし本当に中田氏が孔子学院の意向を理解しているなら、「漢王朝のイメージカラーは青」などという日本人には一般的な誤りを口走るわけがない。孔子学院関係者は、王朝に陰陽道のシンボルカラーがあったという話自体を歴史から抹消したいのだから。

※2 この動画では曹操にとって都合の悪い史実をカットして美化しているため、やはり中田氏もアチラ側(左)の人か?と疑ったのだが、劉備について「人徳ある」と言っており違うと分かった。左翼の人はたとえフィクションであっても、絶対に「劉備は人徳者」というワードを口にしない。孔明のことは「詐欺師」以外の言葉で褒めないし、忠義など感情的な話に触れることも絶対ない。何より『ぱよぱーよ速報』を支持する工作員たちも中田氏のこの動画を叩いているので、どうやら中田氏は左翼の仲間ではなかったと分かる。(左翼が貶めるコンテンツや人物は左翼の敵。すなわち左翼ではない、という証になる

中田氏はかつて「池上彰さんを尊敬する」などと言ったこともあったし、日ごろ左翼傾向のある発言が多いため一般には左翼だと思われている。私もそう思っていた。しかしこの動画を見て、彼は左翼には共鳴しているものの真性ではなかったらしいと知った。

三国志は隠れキリシタンが「自分は同志だ」と仲間に伝えるための標(しるし)みたいなもの。似非保守の偽装をしていても、必ず曹操を称賛しるし蜀人物・特に劉備を口汚く罵る。このため真性かデュープスかを判別する手がかりになる。

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